高感度霧箱を動作させる

(1)LED群を霧箱にセットする。

(2)霧箱内にエタノールを入れ、植毛紙の上部から約5mm程度の深さのプールにする。(植毛紙がエタノールを含んで変形しても、液面の上に出ない量が必要だが、多すぎてもいけない。)

(3)エタノール溜まり用の脱脂綿リングをエタノール液中に入れて、回転させながら万遍なく脱脂綿に十分な量のエタノールを含ませてから、霧箱上部にセットする。(このときエタノール液が少なくなって、底の植毛紙が液面上に一部露出するようなら、植毛紙が沈むまで追加のエタノールを注ぐ)

高感度霧箱 エタノールを注ぐ図

(4) ポリラップで蓋をし、しわがよらないように引っ張りながらゴムバンドで固定する。

(5)霧箱が収まる大きさ、深さの発泡スチロール箱を用意して、板状ドライアイスを入れる。{適当な大きさの発泡スチロール箱がないときは5~6枚重ねた新聞紙の上に板状ドライアイスを置き、その上に霧箱を載せてドライアイスごと新聞紙で包む。新聞紙の上からゴムバンド等で固定し、その上からラップで包み水分がしみこまないようにする。そして発泡スチロール板(厚さ2cm以上)の上に置くとよい。}

(6)長めのゴムバンド(2本)で発泡スチロール箱と霧箱を一体に取り囲んで、霧箱がドライアイスに密着するように押さえる。
(7)LED群を電源につないで点灯する。

(8)冷却開始から10分ほどすると飛跡が見えてくる。見えにくいときは高電圧回路を組み立てて(注、高電圧用の電線はLED用の電線と別の方向から取り出す)、霧箱上部のリングと底のアルミホイル間に高電圧を与えて電場を作る。霧箱内のごみや雑イオンが落ちて飛跡がリアルに現れる。

* 注意、霧箱にはエタノールを使用しています。引火の危険性があることを頭に入れて実験しましよう。

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