※専門的な解説は割愛しています
巨大顕微鏡
光学顕微鏡とは、小さい物を拡大して可視光で見るものである。
当研究室では、小さい物を広い範囲で同時に見たいという需要のため、今までにない大きさの対物レンズを導入した
右が一般的な対物レンズ、左が巨大顕微鏡用のである
視野の大きさは5mm×5mm、指先くらいの大きさを一度に見ることができる。分解能を高めるために、波長の短い青色光を使っている
ステージ制御
一般的な顕微鏡は、視野の移動は手動か一般的なステッピングモータが使っている。モータを使った場合でも移動に時間がかかることが多い。この顕微鏡には、前述の対物レンズに対応した、長距離を高速に移動できるリニアモータが搭載されている。さらに、視野の厚み方向の移動には、圧電素子(ピエゾ素)子を使い、高速かつ繰り返し移動に耐えうる設計になっている。
これらを含めた様々な駆動軸を支障なく制御し、各軸の性能を最大限発揮させる必要がある。
XYZ軸のサーボパック、ここにあるものだけで7軸
飛跡データ再構成ソフトウェア
巨大顕微鏡によって読み取られた膨大な画像データ(30GB/s)を、画像処理を行い、素粒子の飛跡を検出する。さらにそれらを繋ぎあわせ、素粒子の飛跡を再構成する(NETSCAN法)。
画像処理にはGPGPUを、その他の処理には主にCPUを使っている。
1台のPCに2つのGPUを積んだパソコン。これが36台導入される
物理解析
出力された膨大な飛跡情報を用い、物理解析などを行う
今までのステージの100倍のデータを得ることで、新しい物理の世界を開く
HTSの進歩の様子
2011年8月
2011年12月