CERN Hybrid Oscillation Research apparatUS,CERN WA95
CHORUSではニュートリノ質量の有無を検証します。 全宇宙空間に1立方センチあたり約300個程度 存在していると予測されているビックバンによって作られた ニュートリノは宇宙暗黒物質(ダークマター)の有力な候補です。 ニュートリノが陽子の10億分の1程度の質量を持っていれば ダークマターの正体を説明する事が可能です。 陽子の質量の10億分の1の質量を直接測定する事は不可能に 近いことですが、CHORUSではニュートリノ振動という現象を用いて質量を検証します。
CERNのニュートリノビームを約1km離れた場所に置いた 約800kgの原子核乾板標的に照射します。 1kmの間にニュートリノ振動によってミューニュートリノから タウニュートリノへと振動した証拠を原子核乾板で捕らえます。 1994年から1997年までの4年間ニュートリノビームの照射を 行い、約100万のニュートリノ反応を原子核乾板中に蓄積しました。 照射後原子核乾板は名古屋に持ち帰り解析を行っています。
CHORUSではニュートリノ質量が陽子の10億分の1程度あれば 証拠を捕まえられる様に計画されていますが、 残念ながらニュートリノ振動の証拠は発見されていません。 しかしながらKAMIOKANDEの結果から、ニュートリノが 陽子の約1,000億分の6程度の質量を持つことが示唆されています。 この結果を検証するべく、新たな実験計画 OPERAを進めています。
CHORUS Japan Meeting
Chorus Collaboration Meeting
7 – 8 April 2003 at Ishigaki-Island, JAPAN