ニュートリノ族が質量を持つ事を示唆する実験から、素粒子標準理論を越える
ものが見え始めました。 この国際共同研究は、ニュートリノの質量問題に決着
を付ける事を狙いにした「長基線ニュートリノ振動実験(OPERA)」を主要な内
容としています。
OPERAは、ジュネーブのCERN研究所の世界最強の加速器でミューニュートリノ
を作り、730km離れたイタリアはローマに近いGransasso地下研究所に向けて飛ば
し、その間に振動して現れるタウニュートリノを、特殊な写真フィルム(エマル
ション)に記録し、そのフィルムを名古屋大学の「飛跡自動読取装置」で解析す
る国際共同研究です。 全てのニュートリノ反応をミクロンの空間分解能で分析し
て、短寿命で崩壊するτ粒子を幾何学的に捕らえて、タウニュートリノを識別す
ることに特徴があります。
1971年の丹生等のエマルションを使った宇宙線によるチャーム粒子の発見、坂
田(故人)、牧、中川のニュートリノ振動の理論等、実験・理論の両面の素粒子
研究の伝統を持つ名古屋大学にあって、今回、「素粒子標準理論の検証に関する
国際共同研究」を「新プロ」の補助を受けて推進できる事を誇りに思う。 ニュ
ートリノが質量を持つことがハッキリすれば、宇宙のダークマターの解明にも大
きなインパクトを与える事でしょう。
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