研究室の概要

本研究室では、物質の究極の姿として考えられる素粒子を対象に、それらの性質や支配する自然法則を解明するため、実験的手法で研究を行っている。

実験手法は、素粒子の飛跡を写真映像として記録する“原子核乾板”と、その飛跡を電気信号として記録できる他の検出器とを組み合わせた、複合標的としているのが特徴である。

原子核乾板(Nuclear Emulsion)とは荷電粒子の飛跡を記録する写真フィルムである。原子核乾板に記録された飛跡は、顕微鏡・並列画像処理系を組み合わせた原子核乾板全自動解析装置で解析される。

原子核乾板および組み合わせる飛跡検出器は、新しい実験のたびに新しい開発を行う。全自動解析装置は、最先端のメカトロニクスを駆使することで、解析の効率や速度を向上させている(飛跡読取装置開発)。原子核乾板は、製造から現像までを研究室内でデザインし、さまざまな実験に最適な乾板の研究開発を行っている(写真乳剤開発)。

こうした手法により、一度は世界でほとんど使われなくなった原子核乾板を研究の第一線によみがえらせた。原子核乾板は特に寿命の短い飛跡の研究には欠かせない手段となり、当研究室は世界のセンター的な存在となっている。様々な環境下で設置できることから、放射線検出器としての応用研究も進んでいる。

2011年4月現在、当研究室の構成員は約25名。ニュートリノ振動を検証する国際共同実験(OPERA実験)にて代表的な役割を担っている。

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